
『悪人』を観に行きました。
小説は随分前に読んでて面白かったので
映画も観たくなった。
正直あんまり期待はしていなかった。
だって、小説の映画化は原作を損なっている事が多かったし・・・
やっぱり時間内に小説の内容を詰め込むのはきついよなぁって思ってました。

参りました。
小説と同じレベルの作品でしたね。
作者が脚本に参加してるせいか、
訴えたいことが伝わってきました。
九州のとある峠で起きた殺人事件をきっかけに、
偶然に出会う男女が繰り広げる逃避行と愛。
ふとしたきっかけで『悪人』になってしまう
そうなりたくないのに・・・
お金お金お金、そればっかりで
「殺人」にも理由がなくて
被害者だって殺され損というような事件が多すぎる今の社会。
どうせ殺されるなら、ものすごい愛や憎しみをぶつけられたほうがいい
思わず感情移入してしまった
佳乃は殺されたって仕方のないバカ女だし、
増尾も浅薄なバカ大学生。
娘・佳乃を殺された房枝と佳男夫婦の悲しみ
祐一と光代の絶望的な孤独
そして祐一の祖母・房枝の覚悟
本当に2時間19分があっという間でした。
素晴らしい映画でしたよ。
最後の光代の言葉で祐一は救われたかな・・・
皆さんに大推薦できる映画です。
できることなら原作を読んでからだったら
もっと面白いと思います。
私もまた読み直してます。