その頃はまだ家のトイレは汲み取り式(ぽっちゃん式)でした。
あれは4歳ぐらいだったでしょうか・・・
ある日のこと、いつものように用をたした後、
スリッパを履いた足で便器をまたごうとした時でした。
そのスリッパも大きいんですよね、大人用だから。
目測を誤ったのか、なにがどうなったのか・・・
気が付いたら片足がズボっと入っていたのでした。
親に助けを求めるのも恥ずかしく、
きんかくしにしがみついたまま
自分で何とかしようともがいたのですが・・・
その時はもう、
絶対に触れたくないものの中に身体半分が埋まっている状態でした。
この手を離したら、う○こまみれになって死んでしまう・・・
大声で「とうちゃ~ん、とうちゃ~ん!」
って助けを呼ぶ私の声を聞きつけて駆けつけた父は
「なんばしよっとか~」って言いながら引っ張り上げてくれました。
お風呂場で洗ってくれる親を見ながら、
よく洗えるなぁって思ってましたが・・・
親の愛を感じた瞬間です。
そういえば、
それから一年後ぐらいに
田んぼの肥溜めに落ちたこともあったなぁ・・・
ふと思い出した秋の夕暮れ。